後編 佐藤祐基さんインタビュー

引き続き、最新作「パーティ」ブックトレイラーにて主演の佐藤祐基さんの登場です!
撮影現場の裏話や、演じてみたい役など精力的に語ってくれました。

——撮影についてお聞きします。今回は富士山付近での登山に、泣くシーンの撮影などもありました。撮影の大変さが映像だけでも伝わってきますが、撮影はいかがでしたか。

「おっしゃっていたように、断片的なカットが多いんです。台本があって、ストーリーが全部あるわけではないので、とても難しかったですね。でも僕としても忠実に物語を再現したかったので、そこは自分の頭の中でストーリーを組み立てて演じていきました。これは結構大変だったし、その分、自分の中でも成長できたかなと思います。」

——泣くシーンの撮影は何テイク撮ったんですか?

「あれはテストをやって1回で撮りました。寒さを表す演技でしたが、本当は寒くなかったんです(撮影は10月)。泣くシーンの前には、監督が気持ちを作る時間をくれました。自分の頭の中で整理する時間を持てたので、自然に(役に)入れました。それまでは山登りのシーンを撮っていたんですけど、そこでちょっと整理できましたね。小説を読んで理解したキャラクターを、自分の中に思い出していきました。」

———番印象的なシーンはどこですか?

「山のシーンが一番印象強いです。本当の崖で撮影したんですよ。ロープを使って下りていくような、足場が凄く悪いところで。まるで「ここ、もともと滝だった場所だろ?」って思うような。ちょっと踏み込めば足元が崩れていくという所でした。ブックトレイラーで映っていた石がごろごろ落ちていくのは、リアルだったんです。下手すれば命が・・・という場所でしたよ(笑)。そのぶんリアルな芝居ができたのかな、と思います。4人の中で僕が先頭だったので、踏ん張って崩れた石が後ろに当たらないかな、ということも考えていました。」

——完成した『パーティ』のブックトレイラーを見て、いかがでしたか?

「想像以上でした。断片でやっていたものが、こんな風になるのかと。世界感や臨場感が音楽と重なって、良い作品になったと思います。素直に本を読みたいと思わせる映像ですよね。この映像は、本を読みたいという気持ちを煽るなと思いました。」

——ナレーションも担当されましたが、大変でしたか?

「一番心配だったのが、ナレーションがどうやって被さってくるかということでした。ナレーション自体が初めてだったので、緊張しました。自分の中でもしっくりくるまで、試行錯誤しながら何回か録り直しました。ナレーションについて考える、すごくいいキッカケになったかなと思います。
キャッチコピーでもある「聞いてくれ、僕らがなぜこの山に登るのかを。見ないでくれ、僕らがこの山で何をするのかを」の部分は、監督と一緒に考えました。最初はもう少し間を短く取っていたんですけど、監督が深みを増すためにもうちょっと開けよう、と指示を出してくださったんです。」

——今後、演じてみたいお気に入りの小説/主人公などはいますか?

「伊坂幸太郎作品が好きなので、ぜひ演じてみたいです。伊坂さんの作品って、絶対に全編を通して、1人の異人・変人がいるんです。僕の中で一番好きなのは、『チルドレン』の中に出てくる“陣内”という役です。どこか超越しているんだけれども、どこか人間味があるというか。(世間の常識とかに)囲われていない人間を演じてみたいと思います。伊坂さんの作品は複数の登場人物がいる作品が多いので、もしブックトレイラーになるとしたら、どういう形になっていくのかなっていうのに興味がありますね。」

——これからのブックトレイラーは、どうなっていくと思いますか?

「まだ始まったばかりですが、どんどん普及していくと思います。川野監督の別の作品『あるゾンビ少女の災難』などと一緒にもっとメジャー化して、これを機会に本を読む人が増えていったらいいなぁと思います。」

「パーティ」ブックトレイラーは、出演された佐藤祐基さんにとっても、新たな刺激をもたらしたようです。これからもブックトープでは、精力的にブックトレイラーを展開していきます。

佐藤祐基さん、ありがとうございました!